橘玲「マネーロンダリング」は唯一無二な金融小説だった

作家
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日本版金持ち父さん貧乏父さんともいわれる黄金の羽根の拾い方で有名な橘玲さん。

その橘玲さんのデビュー作である小説、それがマネーロンダリングです。これめっちゃおもしろいんですよ!

あらすじ

香港在住のファンドマネジャー工藤秋生は、脱税を目的としたもぐりのコンサルタント業をしていた。ある日、彼に5億の脱税指南を依頼した若林麗子が消えた。5億ではなく、50億の金とともに…。
–このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。

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金融小説という新機軸

金融というのは個人的にも結構興味のある業界で、舞台が香港というのもかなりい感じでした。

オフショアだとかタックスヘイブンだとか、日本ではあまり馴染みのない言葉がどんどんでてきて、現代が舞台のはずなのにファンタジーのようなSFのような不思議な世界観がありました。

書かれている事自体はリアルなんですよね、手口としてもそれなりに現実味があるような気がします。ただ、リアルなんだけれど、なんとなくファンタジーに感じてくるのは題材の良さかな。異世界観あるよね。

金融というあまり一般的ではない要素を持ってきた時点でもう際立ってる感がハンパないですね。題材のよさってやつですねぇ。

ここに書かれていることが現代においてどれだけ使えて、かつ合法かどうかについてはわかりませんが、それでも読むことで勉強にもなるんじゃないかなーとおもいます。

ベースはハードボイルド小説

金融という飛び道具を使ってはいますが、ベースとしてはハードボイルド小説になるんでしょう。

ロマンスありバイオレンスありで、展開はスリリング。エンターテイメントとしてもしっかり書かれているんですよね。

金融という要素はあくまでツールでしかなくって、そこでちゃんとハードボイルドできているからこれだけ面白い小説になっているんでしょうね。

この金融小説というジャンルは橘玲さんの独壇場です。他にもいくつかでているのでそちらも読みたいなーとおもいます。

それではまたーねー。以上、あぽかる(@apokaru)でした。Yes,I’m Apokaru!