西尾維新「美少年探偵団」はまさに西尾維新の悪いところが出た小説だった

作家
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新レーベル講談社タイガの創刊ラインナップの一つ。西尾維新さんの「美少年探偵団 きみだけに光かがやく暗黒星 」。

探偵もので学園モノ、すなわち青春ミステリー。西尾さんとしてはまさに十八番とも言える新シリーズ。モチーフもそのものずばり江戸川乱歩の少年探偵団

ただまぁ、個人的にはちょっとどうなのかなーといった感じ。いつもの悪いところが出ちまったなーって感じ。

あらすじ

 十年前に一度だけ見た星を探す少女―私立指輪学園中等部二年の瞳島眉美。彼女の探し物は、校内のトラブルを非公式非公開非営利に解決すると噂される謎の集団「美少年探偵団」が請け負うことに。個性が豊かすぎて、実はほとんどすべてのトラブルの元凶ではないかと囁かれる五人の「美少年」に囲まれた、賑やかで危険な日々が始まる。爽快青春ミステリー、ここに開幕!

 

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京都の三十歳の悪いところが出た典型

 

かつての京都の二十歳、今ではただの三十歳になってしまった、その悪いところってのが出ているなーってのが第一印象。

ストーリは軽めで、あくまでキャラ押し。それでも最近の作品よろしく鋭さの足りないキャラクーになってしまっていて、その結果ストーリーもキャラもめっちゃ薄味に仕上がってしまってる。ミステリーとしてもやっぱり軽め。

ストーリーもミステリーとしてもあまり力をいれずあくまでキャラ小説として描きたいのだけれど、かつてほど鋭いキャラクターが描けない

だからすっごい薄味なんですよね、全体的に。平坦でおもしろみがない。なんというかすっごい残念なできなんですよねー。あらゆる面で物足りない。

せめてミステリーとして仕上がっていれば……

キャラが弱くても、ストーリーが弱くても、それでもミステリーとして仕上がっていればまだ楽しめたかなーと。

ミステリーとしての部分が一番雑なんですよね。謎解きもクソもないんですよ。ちょっと調べればわかった、って。そんなんミステリーじゃないからね!

ラストのトゥエンティーズとの対決も心理的バトルが楽しめるかとおもったらひどい肩透かし。そうなんよね、基本的に楽しめる部分が全く無かった。

この第一巻を読んだ限りではこのシリーズを追っていこうとは思えないなー。たぶんそうなるとおもいます。

講談社タイガの創刊ラインナップの一つとしては残念な一冊となっちまったなーって感じだな。まぁそういうこともある。

それではまたーねー。以上、あぽかる(@apokaru)でした。Yes,I’m Apokaru!