作家や漫画家の「古本で買うのはやめてほしい」は機会損失になる

読書・本
このサイトの記事内には広告が含まれています。

GANTZの作者である奥浩哉さんがTwitterでこんなことをおっしゃっておりました。

これ自体はまぁ正論なんだろうなーとはおもいます。霞を食って生活してるんじゃないんだから、漫画家だってお金がなきゃ生きていけないですし。

ただ、作者のお金にならないから古本ではなく新品を定価で買ってね!っていうのはそれはそれでもったいないと思うんですよ。

お金にならないこと以上に、まずは手元においてもらえることが大事じゃないのかなーって。

スポンサーリンク

古本購入否定は機会損失に繋がる

本は贅沢品である

漫画本だと一冊で400~500円ほど。小説の文庫本だと500~700円、単行本だと1500円くらい。

思うんですけど、本って決して安い買い物ではないんですよね。一冊ならまだしも、ある程度揃えようとすると結構な値になります。要するに贅沢品です。

読みたい本をすべて新刊で買うってほど裕福な人は、実は現代日本では希少になってきてるんじゃ……?なんてことを思わずにいられないんですよね。

既刊分を古本で、新刊は新品で、という購入者心理

最近ではわたし自身はマンガはめっきり買わなくなって、毎週ジャンプを買って読んでいるくらいでしかないんですけど。

子供の頃に揃えたいと思ったマンガなんかがあったとき、やっぱり子供の財力では全部を新品で揃えるなんてのは厳しいんですよ。

だから、中古で買える既刊は古本で買って、新刊は新品で揃えていくってことをよくやっていたんですよね。

例えばワンピースなんて今じゃあ80巻を超えてるわけで、奥さんのGANTZだって30巻を超えてるんですよ。これを全部新品で買えってのはやっぱり厳しいでしょう。

社会人で、オトナ買いできるくらいの余裕がある人でも漫画本に数万円となると躊躇しますよね。

古本を買ってもらうことで新品を買ってもらえる機会ができると思えば、古本で買うのはやめてほしというのはやっぱりもったいないんじゃないでしょうかね。機会損失にしかならないと思いますよ。

売る側の都合と買う側の都合

買う側は安く買って読みたいと思っていますし、売る側は新品で買って自分にお金が入るようにしてほしい。どう考えても相容れないんですよね。

支えてほしいなんてのは作家のエゴでしかないし、続かなくてもいいのか!?なんて言われても、そうなったらそうなったで読者は別の本を読むだけなんですよ。

業界全体のことを考えての発言だとしても、その一方で古本業界の事情というのもある。ブックオフだとかは潰れちゃえばいいと思ってるってのならそれはそれで問題でしょう。

作家・漫画家にやるべきことはおもしろい作品を書くことだけだ

結局のところね、作家がやるべきことってのはおもしろい作品を書くことだけだと思うんですよ。ある程度プロモーションに協力するとかそういうのは別としてね。

業界の啓蒙なんてのは出版社だとかに任せておいて、作家はとにかくおもしろい作品を書くことに集中してほしいと思います。

古本での売上なんて気にならないくらいに、新品で読まれる本を書けばいいってだけのことだと思うんですよね。

業界全体のことって言うのであれば、古本業界をどうにかするよりも売れてる作家が売れない作家に還元する仕組みを作ったほうが手っ取り早いとも思いますしね。

まぁ、業界に関してのうんぬんはわたしが勝手に言ってるだけのことでしかないんですけども。

読者からしたらおもしろい作品が読めればそれでいいんですよ。支えたいという気持ちがあって、お布施として購入する人の心理はわからないわけでもないですけど、それを読者に求めるのは作家としては行き過ぎだと思うんですけどね。

本の新品・中古問題に対してわたしが思うのはこんなところ。だからなんだって感じではありますけど、書くだけ書いてみました。

それではまたー。